最近醤油の原料のラベルを見ると、脱脂大豆や丸大豆と表記があります。
脱脂加工大豆はどんな大豆でしょうか?
実物は見たことがありませんでしたが
先日、醤油屋へ行った時に見せてもらました。
脱脂加工大豆は溶剤のヘキサンに大豆を浸けて、大豆の油を
ヘキサンに溶け込ませ、大豆を取り出して、乾かした後の状態の大豆です。
ヘキサンは毒性のある溶剤です。
一応乾かして、大豆には残っていないと言われていますが、気持ちの良いものではないかも
なぜ脱脂加工大豆が良いか?
それは油成分が無いため、醤油に加工しやすく、絞っても油が出てきません。
ところが丸大豆をもろみにして2年後に絞った場合は最後の方で油が出てきます。
そうすると、そこで絞ることを止めねばなりません。
最初、今の野村醤油さんに持ち込んだ時は、丸大豆で仕込んだことが
ない醤油屋でした。
今は当たり前のように地産の青大豆で仕込んでいます。
正直2回地元の小松市安宅にある吉田醤油で仕込んだ醤油ほど
旨くなかったです。
でも、意欲はあることは分かったので、お互いに勉強して
成長していってもらえば良いと思いお願いして、かれこれ20年くらい経ちます。
ところでこれが脱脂大豆です。
結構潰れているので丸大豆よりも加工しやすいし、分解も早くもろみに早くなると言っていました。
丸大豆と比較すると
かたちが全然違いますね。
潰れている分、加工がしやすく、早く分解し醤油が早く出来そうですね。
野村醤油も丸大豆から醤油を仕込むには試行錯誤して今の美味しい
醤油だ出来てきました。
僕はこの日本の醤油文化で丸大豆からの仕込みの方法、ノウハウを後世に伝えて行って
欲しいと思っています。
もう一つ欲を言えば、蔵付き麹菌から麹を培養して、その麹で大豆麹を作り
醤油を仕込めたら良いと思いますが、結構ハードルが高いです。